高層階の住人に多い心臓停止死、25階以上は生存率ゼロ
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yomiDr(読売新聞)
2016.02.03 UPDATE

(2016年2月3日 yomiDr(読売新聞)より) 素晴らしい眺望で人気のタワーマンションだが、良いことばかりではないようだ。カナダの研究グループは、マンションの高層階に住む人は低層階に住む人に比べ、心筋梗塞などで心臓が止まった後に生き延びる割合が低いとする研究結果を、1月18日発行のカナダ医師会誌「CMAJ」(電子版)に報告した。心停止で病院に運ばれ、生きて退院できた割合は、1~2階の4.2%に対して16階以上で0.9%、25階以上ではゼロだったという。
眺めが素敵(そう)な高層マンションですが、高層階にいる住民ほど、心配停止後に処置が遅れて助かる確率が低くなるというカナダのデータ。
確かに救急隊が到着するまでに時間がかかりそうですね。。
記事が述べるように、高層階でそういう健康危機があったときのためにも、住民同士で支えあうような取り組みや仕組みが必要そうです。とはいえ、高層階に住むような方々はプライバシー重視でご近所付き合いも薄いのかな、なんて思ってしまいますが実際はどうなのでしょうか。
高層マンションでは地震などのときの移動手段(エレベーター)がなくなることも危機管理上問題としてあげられますね。エレベーターが止まった状態での高層階での在宅避難生活は何かと困難を伴うでしょう。
緊急時にどうするかも考えながら住まいは考えたいものです。
「総合評価」に関して
HEALTH NUDGEでは、ご紹介する記事に関して、専門家の方々が3つの視点から評価をしています。
テーマの面白さ
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
>都心のタワーマンションの自治がどうなってるかなど、調べてみたくなりました。
さっそく調べて教えてください!
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
ところで漢字間違えました。心肺停止です(この状況じゃ心配は停止しませんね。。)
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
坪谷さん、貴重な実体験の報告ありがとうございます!都心のタワーマンションの自治がどうなってるかなど、調べてみたくなりました。
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
以前私は28階に住んでいました。いわゆるタワーマンションです。確かに眺めは最高でした。
私は例の震災後にそこに住み始めましたが、震災の時の話を聞いたら、相当に大変そうでした。
エレベーターが止まり、歩いて28階に・・・(一番上は32階です)。
ちなみにエレベーターでも1分かかります。それを歩くと・・・
もちろんこのマンションには、高齢者も小さな子連れ家族も住んでいます。
震災当時は、そのような人のために、水はじめ食材を、若い~中高年の人たちが何往復もして運んだそうです。
まさにライフラインですからね。
高いところは、エレベーターが命取りになるんだなぁと思いました。
その様に豊かな人間関係が成立していればまだよいのでしょうが、特に首都圏のタワーマンションは大丈夫なのかなぁ(いやたぶん大丈夫じゃないところ多いですよね)と思ってしまいます。
仮に人間関係があっても、あの人口密度では・・・。
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