マスクの外側はさわらないで
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朝日新聞デジタル
2016.01.06 UPDATE
(2015年12月7日 朝日新聞デジタルより) 「風邪の常識 ウソ、ホント?!」というテーマで取材を受けました。『月刊ベターホーム』という雑誌の12月号に載っています。風邪薬には風邪を予防したり早く治したりする効果はない、とか、風邪予防にはうがいや手洗いが効果的、といった話をしました。 うがい、手洗いときたらマスクです。私の外来にも、風邪予防を目的にマスクをしている患者さんが受診します。とくに病院には風邪の患者さんもたくさんいますので、感染する機会は大きいと言えるでしょう。
マスクの着用によって、粉塵や細菌、ウィルスの体内への取り込みを防げても、そのマスクの外側に粉塵や細菌、ウィルスが大量に付着しているため、マスクを取り外して捨てるまで気をぬくことができないということです。
風邪予防や感染予防のためのマスクの着用には、マスクフィットが大切です。
マスクの漏れ率の計測とマスクフィットの啓発の際には、マスクの正しい付け方とマスクの正しい外し方をセットで教えることになっています。
同様に、産業の現場では、マスクの再利用や、マスクがそのまま壁に掛けてあるような状況が見られます。作業中の取り込みを防げても、その後に取り込んでしまうような仕事環境では意味がありません。
「マスクに風邪予防効果を認めることができなかった」ということにも触れてありますが、プリーツ式のマスクは、顔にフィットしにくいため外の粒子がマスク内に漏れ込んでいることを確認しています。
一方で、自分の顔にあったマスクを着用することによって、一定の効果を得ることができます。
http://www.med.tottori-u.ac.jp/issey/profile/column/17748.html
皆さんも漏れチェックをする機会があれば、自分のマスクを見つけてみてください。
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