風邪に抗生物質って効果ないの? 抗菌薬の使用に潜む危険性

病気・医療

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favicons?domain=thepage THE PAGE 2015.11.17 UPDATE

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(2015年11月16日 THE PAGEより) もしも風邪をひいて病院へ行った場合、医師に処方される薬はどのようなものでしょうか? 解熱剤、胃薬、痰を切る薬──。「あれ、抗生物質がない」と思うかもしれませんね。・・・風邪の多くは、風邪を引き起こすウイルスが原因と考えられています。・・・抗菌薬が気軽に処方できるようになったいま、薬の効かない細菌(耐性菌)を増やしてしまっています。・・・1970年以降、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という耐性菌が知られるようになりました。黄色ブドウ球菌は珍しい細菌ではありませんが、それまでは効果のあったメチシリンという抗菌薬が効かなくなったのです。耐性菌は、抗菌薬をよく使う場所で出現しやすくなります。・・・

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阪本 直人

筑波大学 医学医療系 地域医療教育学 講師

怪我による細菌感染や結核感染などで、多くの死者が出ていた時代に、
抗生物質は、我々人類の多くの命を救ってきました。それは、今でも変わりません。 

しかし、かぜは、コクランレビューによると、抗生物質による治療は無効であるばかりか、
副作用による有害事例すら報告されています。
これは、かぜの多くが、抗生物質が作用しない(治せない)ウイルスが原因だからなのです。

感染症に対する抗生物質の治療が普及してゆくなかで、抗生物質が効かない、いわゆる耐性菌が社会問題となりました。

実は、抗生物質という薬は、すぐに耐性菌を発生させてしまう側面も持っているのです。その反省から、多くの国が、狙った細菌にだけに効くようターゲットを絞って、適切な期間使用するなど、慎重な利用を推し進めてきました。
しかし、今でも、かぜに対する抗生物質を乱用している国がまだあるのです。

そこで、WHO(世界保健機関)は、世界中で抗生物質の適正な利用を呼びかける
「抗菌薬啓発週間」(2015年11月16~22日)を今年始めてスタートさせ、
日本でも、国立国際医療研究センターの国際感染症センターが中心となり、
医師や私たち市民に対して適正使用を呼びかけています。


鈴木啓子氏(科学者や技術者と一般の方々をつなげる科学コミュニケーター)の記事は、
耐性菌ができる仕組みと、それが広がる原因。そして、耐性菌を防ぐために私達が出来ることについても、分かりやすく解説してくれています。

時間のない方は、3ページ目の後半(WHOの抗菌薬啓発「4原則」)からお読みください。

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この記事へのコメント

  • とても分かりやすい資料がありますので、共有します。

    【ウイルス?それとも細菌?】ポスター
    日本医科大学 根井貴仁 先生 作成
    http://antibioticawarenessjp.jimdo.com/資料集/

    【抗菌薬 啓発週間】抗菌薬の適正使用に関する日本での啓発よびかけ人
    <片浪雄一・具芳明・忽那賢志・大曲貴夫・笠井正志 ・青木 眞>のホームページより.

    なお、下記に、阪本個人facebookに上記ポスター(JPEG写真)を掲載しました。
    (直接ポスターへリンクするURLがなかったため)

    https://goo.gl/p66rKP

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  • 【治る病気が治らない!? ~抗生物質クライシス~】
    NHKクローズアップ現代でも耐性菌の問題と、耐性菌を生み出さない医療者の並々ならぬ努力が取り上げられております。2015年11月17日(火)放送
    出演者:大曲 貴夫 さん
    (国立国際医療研究センター病院 国際感染症センター長)
    http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/#3734

    (ホームページより抜粋)・・・WHOは去年「このままでは近代医療が成り立たなくなる」と警告。風邪など本来抗生物質が不要なときに使用しないことで「耐性菌を生みださない」取り組みや、これまで対策が行き届かなかった在宅ケアや介護の現場で「耐性菌を広げない」取り組みも始まっている。医療現場の知られざる異変に迫り、その対策を考える。

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  • WHOの報告によると、オンライン・インタビューで調査した結果、
    中国、メキシコでは61%、インドでは、71%が、
    抗生物質による治療で“かぜ”が治ると誤った回答をした。
    http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2015/antibiotic-resistance/en/

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