元気な高齢者が増えている 週に3〜4日の運動が「ADL」を高める
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糖尿病ネットワーク
2015.10.16 UPDATE

(2015年10月15日 糖尿病ネットワークより) 週3~4日以上の運動を実施している高齢者は、そうでない高齢者に比べ、「ADL」(日常生活活動)の能力が高いことが、「2014年度体力・運動能力調査」で判明した。また「普通体重」の人は「低体重」「肥満」に比べ、体力が高い傾向があることが分かった。 将来の介護を予防するために、運動を習慣として行い体力を向上させることや、「普通体重」を維持することが重要であることがあらためて示された。
元気な高齢者が増えています。確かに、「高齢者像」というものが変わってきているように思います。平均寿命の延伸から、健康寿命の延伸へ。厚生労働省が掲げている「健康日本21」(現在は第二次)の目標にも合致する良い傾向だと思います。
今回の調査はスポーツ庁(文部科学省)がおこなった「2014年度体力・運動能力調査」です。調査結果から、「週に3~4日運動しているとADL(activities of daily living: 日常生活活動)の能力が向上した」とありますが、「ちょっと待って!」です。この調査はあくまでも1時点での調査なので、「ADLが向上した」かどうかは分かりません。運動をしている人ほどADLが高かったのは事実ですが、ADLが高いから運動もできている、とも考えられます。水を差すようですが、このあたりは慎重な解釈が必要です。
運動習慣はなくてもADL、日々の活動はできます。ただ、事故や病気などで一時的に入院したりすると、特に高齢期では体力が著しく低下します。結果として、ADLさえままならなくなり、寝たきりになってしまう可能性があります。そうならないための予防策として、十分に体力を高めておくこと、筋量を蓄えておくこと(「貯筋」と言ったりします)が重要です。運動はそれ自体、楽しいものなので、習慣化されている方が多いわけですが、将来への備えという意味でも、是非、運動を習慣化して、体力を高めておきたいものですね。
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河合奈々
寝たきりは嫌ですね。まずはウォーキングから始めようかしら!
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