長時間の座位で脚の血流が悪くなる 10分のウォーキングで回復
- 5,180
- 6
- 1
糖尿病ネットワーク
2015.10.11 UPDATE

(2015年10月9日 糖尿病ネットワークより) オフィスで長時間座ったまま過ごすと、脚の血管の機能が損なわれるが、10分間ほどウォーキングをすることで回復することが明らかになった。短い時間でも立ち上がって体を動かせば、血流が良くなるという。
「座り過ぎ」が健康に悪影響を及ぼすことが、多くの疫学研究によって明らかにされつつあります。この記事では、そのメカニズムについて示されています。
座り過ぎ⇒膝裏の動脈血流量の減少⇒シェアストレス(※)の増加⇒動脈拡張能の低下⇒動脈硬化の進行
※シェアストレスとは、動脈での血液の流れが、中央部で速く、血管壁近くで遅くなることから生じるストレスで、血液粘度が高いほど強くなります。
この記事で紹介されている研究では、6時間の座位後、10分間のウォーキングをおこなうことで、脚の血流が回復し、シェアストレスも改善することが示されています。座り過ぎの悪影響を抑えるために、座位行動を中断することを「break」と言いますが、そのbreakの重要性をも示唆しています(breakについては過去記事も参考にしてください)。
http://healthnudge.jp/2574
オーストラリアのHeart Foundation(心臓財団)によるSedentary guidelines(座り過ぎに対するガイドライン)では、30分に1回は座位行動を中断し、立ち上がることを推奨しています。「Stand during phone calls(電話するときは立つ)」という面白いメッセージも掲載されています。「座り過ぎをいかにして減らすか?」、興味深い課題です。
http://www.heartfoundation.org.au/active-living/physical-activity/Pages/sedentary-guidelines.aspx
「総合評価」に関して
HEALTH NUDGEでは、ご紹介する記事に関して、専門家の方々が3つの視点から評価をしています。
テーマの面白さ
新規性や注目度、有用性などが高く、テーマが面白いといえるか?
データの信頼性
根拠となっている研究やその他の情報がどれだけ信頼できるか?
誤解されない表現
事実解釈や結論に無理はないか(特に効果を過大解釈していないか)?
詳しく知りたい場合はこちら >
河合奈々
なるべく昼休みは歩くようにしていますが、10分は長いわ~。ちょっと遠くへランチに行こうかな~。
このコメントにいいね!する
0件