大腸がん検診で「陽性」と判定されたら:病気にまつわる数字の話

健康・予防

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favicons?domain=gooday.nikkei.co 日経Gooday 2015.09.29 UPDATE

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(2015年9月29日 日経Goodayより) 7月に、日本人間ドック学会主催の市民公開講座に参加させていただく機会がありました。市民向けの講座といっても、単に「人間ドックを受けましょう」と呼びかけるだけではありません。講座のテーマは「がん検診を知ろう-あなたが主人公となるために-」でした。

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伊藤ゆり

大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室 室長・准教授 博士(保健学)

非常にわかりやすくがん検診における「偽陽性」について説明されています。でも、この記事にどうしても追加したいことがあります。

大腸がん検診の便潜血検査を受けて陽性だった方は陰性だった方に比べがんである可能性は確実に高いわけです。

本当にがんでなかったかどうかは精密検査を受けて初めてわかります。陽性だからと慌てる必要はありませんが、恐れずに精密検査を受けてからほっとして下さい。精密検査を受けずに自己判断で放置すると、がんがかなり進行した状態でみつかる可能性があります。

ちょっとした出血は日常で誰もが経験するので、「きっと間違いだろう」と思い込み、恥ずかしい大変そうな検査をわざわざ受けたくないという気持ちもわかります。

実際、便潜血検査による大腸がん検診の陽性者における精密検査の受診率は非常に低いです(大阪府の市町村で行われたもので約65%)。乳がんが90%以上であるのに対し、大腸がん検診の精密検査受診率の低さは大きな問題となっています。

しかし、大腸がんは早期に見つけて予防出来る数少ないがんの一つです。「陽性」の場合、必ず精密検査を受けて下さい。

地域におけるがん対策に関わる立場の人間としては、この記事で紹介されている患者さんによる「大腸がん検診の語り」は非常に重要な情報が盛り込まれていると感じました。
http://www.dipex-j.org/bowel-screening/

なぜ人は精密検査(あるいは一次検診も)を受診しないのかの理由はご自身の恐怖心や忙しさなどの障壁であったり、また検診システムの問題であったりすることがよくわかります。より多くの方が一次検診・精密検査を受診しやすくなる体制作りを検討していく必要があります。



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この記事へのコメント

  • 健診で陽性。
    それだけで、いろいろ良くない事を考えてしまいそうです…>_<…

    でも、だからこそ精密検査を受けないといけないんですよね!

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  • 保健師の立場から少しコメントさせて下さい。

    検診で「陽性」となっても精密検査の結果「がん」でないこともあります。特に、自治体等が実施しているがん検診は、地域住民全体のがんの死亡率減少を目指しているので、人間ドックの様に1人1人にがんがないかを徹底的に検査することは難しく、どうしても検査による偽陽性・偽陰性は出てきてしまいます。しかし、陽性になっても偽陰性があるからと言ってしまうと、住民を変に安心させ、精密検査に結びつけにくくなってしまうのではないかと感じてしまいました。

    検診での「陽性」とは「がんの疑いがある」という意味です。陽性となった者が精密検査を受診しないのなら、検診の目的である「がんの早期発見と早期治療によるがん死亡率減少」は達成できないため、検診を実施する意味がありません。

    検診には偽陽性・偽陰性があるが、陽性となった際はきちんと精密検査を受ける必要があることを受診者に理解してもらうことが大切だと思いました。

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