コンビニより多い薬局5万7千軒、日本の医療を変える3つのステップとは?
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HEALTH PRESS
2015.09.28 UPDATE

(2015年9月10日 HEALTH PRESSより) 私は、平成7年に大阪大学医学部を卒業し、学生のころからあこがれてた当時の第一外科に入局しました。周囲も私自身も、私が外科の領域でがんばっていくだろうと信じて疑っていなかったと思うのですが、実家が薬局だったということがきっかけで、外科医の道を離れて平成16年に薬局の代表に就任。あっという間に11年が過ぎました。 この転職(?)は、かなり驚かれましたが、実家に帰って気がついた問題を放っておけなくなったということも大きな理由でしたが、主には以下の3つでした。
薬局が5万7千件というのは、明らかに過剰です。
1997年に日本薬剤師会が「薬局のグランドデザイン」を策定・公表しました。これは将来の薬局像を描いたものです。ここで、適正薬局数は「2万件」と想定されています。
これは、年間7億枚院外処方せんが発行され、1薬局あたりの処方せん処理能力を年間3万5千枚とした場合の想定とのこと。現在の院外処方せん枚数は7億数千万枚と当時の想定から大きく外れない。さらに、かつてより調剤業務が効率化され処理能力が上がっている(はず)。やはり、調剤薬局5万7千件は過剰ですね。
では、過剰である薬局をどうするか。
記事には、調剤前だけでなく、調剤した後のフォローをしていくとあります。
そして、そのキーワードは在宅。
薬剤師としての専門性は医薬品全体の管理にあります。調剤はその業務の一部です。
急激に医薬分業施策が進む中で、調剤薬局は調剤偏重となり「薬局で処方箋がくるのを待つ」という受け身の姿勢でした。
医療環境はどんどん変わっていきます。つまり薬剤師も変わる必要があると思います。
在宅医療に薬剤師が進んでいけば、調剤以外に薬剤師の専門性を必要とする状況が沢山あります。どんどん在宅医療に進出していくべきではないかと(私自身、在宅を経験していないため、おこがましいですが)。
ただ、薬剤師がバイタルを診る必要があるかどうかは疑問です。薬剤師はあくまで薬学的視点で捉え、医師と別視点を持つべきではないかと感じます。
かつて、医薬分業が言われたのは、このような考えを元にしているからです。
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