甲状腺がん新たに16人 福島の子、確定は103人に - ニュース
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朝日新聞デジタル(アピタル)
2015.05.23 UPDATE
(2015年5月19日 朝日新聞デジタル(アピタル)より) 県によると1巡目では、原発周辺自治体と他の地域で、疑いも含めがんが見つかった人の比率に差はないという。チェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんが多発した、放射線の影響を受けやすい乳幼児には、がんは見つかっていない。
この調査の結果は非常に解釈が難しいです。数だけを見てもわかりません。
今回の調査の甲状腺がんの発見率は同年代の一般の集団に比べてかなり高いものになっています。しかし、それは通常この年齢層の集団に甲状腺の検査を行いませんので、過剰にがんを見つけ出している影響が大きいです。放射線被爆の影響を評価するには、被爆していない地域の同年代の集団について同様の調査をする必要がありますが、甲状腺がんを過剰診断することによる不利益の問題があるので、大規模には実施されていないのだと思います。
今後もこの調査に関するニュースについて、誤った方向の報道がなされていないか、注意深くフォローしたいと思います。
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