noteにおける反ワクチン記事の方針について
- 1,567
- 4
- 0
note
2019.05.14 UPDATE

noteが運営方針として、反ワクチン記事などをどう扱っていくかについて。 先日、TwitterとFacebookが、SNS上での反ワクチン言論への対策を始めました。これは、米国におけるはしかの再流行騒動に対応しての流れだと思われます。 よい機会なので、反ワクチンやフェイクニュースに対して、僕たちもいったんスタンスを明確にする時期かなと考えています。現状はnote公式というよりは、「CEOやCXOがどう考えているか」です。まもなく、公式の意思決定も定まるでしょう。
noteとは、文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、クリエイターとユーザをつなぐことができる、まったく新しいタイプのウェブサービスだそうで、つくった作品(ノート)は、通常のブログやSNSなどと同様に無料で公開することもできますし、手軽に売り買いする(=有料記事にする)ことも可能になっています。noteのサービスを使われている方としては、「10万個の子宮」を書かれた村中璃子さんなどがいらっしゃいます。
この記事では、noteのCXOである深津さんが、以前にも取り上げたFacebookなどの反ワクチンに対する措置をうけ、noteとしての対応を明らかにした記事です。結論から言いますと、noteの対策としては以下のようです。
=========
現状方針
・一定の流入の集めている潜在的に危険な記事には、個別に対処を検討
・対処は「誤情報、悪意、犯罪の再生産・拡散」など重大なものに限る。
・不快・下品といったレベルなら、表現の自由や法律が優先される。
・まずは、シャドーバン(非検索ヒット)などから検討する。個別の記事そのものは、できるかぎり表現の自由を守る
・厳密な審査基準については、抜け道を塞ぐためにブラックボックス化
・個別の記事への見解表明は、緊急性がない限り原則として行わない
・将来的には、特定テーマの記事、特定ワードの検索結果に補足表示を出すことを検討する。
・将来的には、アルゴリズムによるゾーニングを適用していく。
====
個人的には、noteとしての立場を表明した点については評価したいと思いますが、有害な医療情報について、表現の自由という盾を使っていいものなのか、もやもやします。
というのも、noteは規約として以下のコンテンツを禁止しています。
======
8.禁止事項
以下に該当するデジタルコンテンツの掲載は禁止します。
・ 盗作、剽窃など、他者の著作権等を侵害しているもの。
・ 上記のほか、他者の財産権、著作権・商標権等の知的財産権、肖像権、名誉・プライバシー等を侵害するもの。
・ 詐欺や公序良俗に反するもの。
・ アダルト、性的、わいせつ的、暴力的な表現行為、その他過度の不快感を及ぼすおそれのあるもの、およびそれらのサイトへのリンクがあるもの。
・ 差別につながる民族・宗教・人種・性別・年齢等に関するもの。
・ 自殺、集団自殺、自傷、違法薬物使用、脱法薬物使用等を勧誘・誘発・助長するような行為。
・ マルチ商法等、POCが読者に不利益をもたらすと判断する情報商材。
・ 株式の銘柄推奨等、金融商品取引法に抵触するもの。
・ 「必ずもうかる」等、読者に著しい誤解を招く表現を用いたもの。
・ 法令に違反するもの。
・ その他、POCが不適切と判断するもの。
======
禁止事項に該当するものは、「表現の自由」より禁止する方が勝ったわけで、そこに反ワクチンは入らないのか・・・、というもやもや感が個人的には拭えません。noteの影響力がどの程度なのかなどわかりかねることもあるので、安易な評価が出来ず「表明したことは評価するけれど、もやもやする」という表現にとどめさせていただきましたが、noteのこの対応、皆さんはどう思われますか。
「総合評価」に関して
HEALTH NUDGEでは、ご紹介する記事に関して、専門家の方々が3つの視点から評価をしています。
テーマの面白さ
新規性や注目度、有用性などが高く、テーマが面白いといえるか?
データの信頼性
根拠となっている研究やその他の情報がどれだけ信頼できるか?
誤解されない表現
事実解釈や結論に無理はないか(特に効果を過大解釈していないか)?
詳しく知りたい場合はこちら >