がん罹患率…塩分摂取多い東北・日本海側で胃がん、喫煙率高い北海道は肺がん多く

病気・医療

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favicons?domain=yomidr.yomiuri.co ヨミドクター 2019.01.23 UPDATE

厚生労働省が17日付で初めて発表した「全国がん登録」の集計結果。2016年にがんと新たに診断された患者の実態から、がんにかかる割合( 罹患 率)に地域差があることも明らかになった。  住民の年齢構成を調整した人口10万人当たりの罹患率。都道府県別で最も高いのは長崎の454・9で、秋田446・3、香川436・7の順に多かった。最も低いのは沖縄の356・3で、愛知367・5、長野367・6と続いた。

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伊藤ゆり

大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室 室長・准教授 博士(保健学)

2013年に関係者の悲願だったがん登録推進法が成立し、2016年から開始した全国がん登録制度。法律の下ですべてのがん患者データが収集されるようになって初めてのがん罹患数・罹患率が発表されました。

全国で足並みをそろえてがん登録ができるようになる前はがん登録を実施している都道府県のうち精度の高い地域のデータに基づき、全国罹患数・罹患率が「推計」されていました。それが、2016年からは「実測値」での報告が始まったということです。関係者にとっては感慨深いデータでありますし、大変喜ばしいニュースです。

法制化されたとはいえ、登録精度の差異は引き続き考慮しなければいけませんが、都道府県別の罹患率をがん対策に活用できるようになってまいりました。この記事にあるように、都道府県間で罹患率による「都道府県格差」がみられます。これは「死亡率」においても同様にみられるものですが、罹患率の比較で注意しないといけない点が2点あります。「がん種の違い」と「診断時の進行度の違い」です。

検診などにより早期診断可能ながんがあります。がん検診を熱心に行っている県では早期のがん発見が増えて、全体の罹患率が増えることもあります。がんの罹患率の比較をする際にはがん種別にみること、また進行度別の罹患率(や割合)をみることが必要です。また、死亡率でも同様に高くなっているのかを確認してください。また、今後47都道府県のデータがようやく出そろうがん患者の生存率の違いにも着目し、総合的に評価をします。

また、がん種別や進行度別の分析は1年間のデータだけで行うと不安定になりますので、過去のデータや今後蓄積してくるデータを合わせて、注意深く要因を検討していく必要があります。このようにして、各都道府県でがん対策を行う担当の方は、ほかにも検診受診率や喫煙率、飲酒頻度などを注意深く考察し、自県で優先順位の高いがん対策は何かを検討していきます。

全国がん登録についてはこちら
https://ganjoho.jp/reg_stat/can_reg/national/public/about.html

厚生労働省の2016年罹患数ページはこちら
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_toroku.html

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