アニサキス症の報道に魚屋から悲鳴 「アニサキスは処理してます」訴えた漫画が話題に 研究者の見解は

病気・医療

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favicons?domain=headlines.yahoo.co Yahoo!ニュース 2017.06.10 UPDATE

「ここひと月というもの、魚の生食商品の売り上げがガッツリ落ちて大変困っています」――。5月からメディアで取り沙汰されている魚の寄生虫症「アニサキス症」について、ある魚屋さんの漫画がTwitterで注目を集めています。

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酒匂 赤人

国立国際医療研究センター国府台病院総合内科医師 公衆衛生学修士

最近TVとかニュースサイトでアニサキスはよくとりあげられていますよね。わかりやすい記事だし、ちゃんと専門家の意見も取材しているし、魚屋さんをメインにしたことで他のニュースと視点も違っているし、結構面白いなと思いました。

この記事でも書かれているように、最近データを集め始めた、最近よく取り上げられるようになった、というだけで、最近急に増えている病気というわけではないと思います。

データをとることで現状を知ることができ、注意喚起や予防対策をとれるので、こういった統計をとるのは重要ですよね。

ただし食中毒を含めて様々な病気の実数を把握するのは結構難しく、実際にアニサキスになって病院で診断された人の全員が報告されているわけではありません。自分も以前急性B型肝炎の発症数を推計する研究を行いましたが、保健所に報告されている人数の10倍くらいあるのでは、という結果でした。最近ニュースで取り上げられているので患者さんや医者の意識も高まるので、今後も何年かは報告数は増えていきそうな気がしますが、病気が増えたというよりは報告が増えたと考えたほうがよさそうです。

国立感染症研究所がアニサキスについて詳しくまとめたページがありました。今回の記事に登場する専門家の方が書いたようです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/314-anisakis-intro.html

生食用の魚を冷凍処理することを義務付けたりしている国もあるようですが、よくわかりませんが日本はそうではなさそうですよね。火を通すか、一旦冷凍して解凍した魚のほうが安心ですが、日本では寿司や刺身をよく食べるし、冷凍ものではないほうが好まれたりしますよね。

アニサキスによる食中毒と診断され、保健所に届けられるとお店が営業停止になります(100%かはわかりません)。数日間の営業停止とはいえ、一旦そんな評判がたったら潰れるかもしれませんよね。でも処分として妥当なのかもやもやします。

他の食中毒では、発熱や下痢のある人が調理して食中毒が起きたり、食材が古くなったり、生の肉を扱った調理器具で他の食材が汚染されたり、何かしら不手際があり、注意すれば予防できたという点で処分する妥当性・必要性があると思います。またノロウイルスやO157のように、集団食中毒になったり、発症した人からさらに周りの人に感染したり、かなり影響も大きいですよね。

生レバーと違い、刺身や寿司を禁止することはさすがに無理だし、僕が知らないだけかもしれませんが釣りたての魚を冷凍せずに提供することが禁止されているわけではなさそうです。アニサキスと営業停止とかを調べると、結構お店を非難するような文章もありますが、他の食中毒とは少し違い、そんなにお店は悪くないのかもと思います。

ところでアニサキスというと激痛というイメージですが、必ず症状が出るわけではないようです。以前人間ドックで何の症状もない人に胃カメラをやったらアニサキスが見つかったことがありました。一応取り除きましたが、そのままにしても大丈夫だったのかもしれません。

ちなみに食中毒に関してはヘルスナッジでも何度か取り上げられており、僕も以前豚生レバーで書いていますのでそちらもよければ。
http://healthnudge.jp/11490

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