Instagramの投稿内容とうつ病の関係を示した論文が発表。精神状態と特定フィルター使用率の相関が明らかに
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Engadget Japanese
2016.08.22 UPDATE

写真共有SNS Instagramの投稿内容からうつ病の兆候を見つけ出す趣旨の論文が発表されました。 英国の物理・情報科学研究者アンドリュー・G・リース氏とクリストファー・M・ダンフォース氏の研究チームは、Instagramにアップロードされた写真の色味、メタデータ構成と顔検出アルゴリズムなどから得た統計的な特徴を機械学習を用いて分析し、うつ病のマーカーを同定することに成功したと発表しています。
最初、この記事は論文のタイトルもジャーナル名もリンクも全くなくて、どうやって元論文に当たればいいんだろう・・・と思ったのですが、論文へのリンクが追加されたようです。いやあ、ネットメディア各社におかれましては、原典へあたるために最低でも論文のタイトルを正確に記載するか、ジャーナル名と出版年巻号ページの表記、元論文へのリンクをお願いしたいです。
まあそれはさておき、この論文へのリンクがあったことで、「うつ」は何を元に診断していたのかなど、色々疑問が解決されました。記事の内容もおおむね論文の通りでした。ただ、論文にも対象者の性別や年齢分布など、基本特性の部分の記載が弱いので(うつの対象者の性別聞いてないって書いてありました)、うつへの予防的アプローチとしてこういった写真投稿アプリが用いられる可能性はあるものの、どういった層が対象となるのか、できるのか、など細かい議論ができないのが残念な点です。とはいえ、これは記事の問題ではなく論文の問題なのですがこういった研究の問題点も、元論文に当たることで浮き上がって議論ができるので、ぜひリンクを載せることを当たり前にしていただきたいところですね。
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