ブロッコリーがうつ予防に効果 マウス実験で発症率低下 千葉大・橋本教授ら発表
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千葉日報オンライン
2016.08.14 UPDATE
千葉大学社会精神保健教育研究センターは、ブロッコリーなどの野菜に含まれる化合物「スルフォラファン(SFN)」が、うつ病の予防や再発防止に効果があることを突き止めた。研究した同センターの橋本謙二教授(57)は「身近にある化合物で(症状の発症率が)劇的に変わるとは」と驚きの表情。不明な点が多いうつ病のメカニズムを解明する一筋の光になりそうだ。
”千葉大学社会精神保健教育研究センターは、ブロッコリーなどの野菜に含まれる化合物「スルフォラファン(SFN)」が、うつ病の予防や再発防止に効果があることを突き止めた。研究した同センターの橋本謙二教授(57)は「身近にある化合物で(症状の発症率が)劇的に変わるとは」と驚きの表情。不明な点が多いうつ病のメカニズムを解明する一筋の光になりそうだ。
SFNは主に緑黄野菜に含まれる。特にブロッコリーの種を発芽させた「スーパースプラウト」には、ブロッコリー約1キログラム相当の高濃度のSFNが含まれており、がん予防などにも効果が期待される。”
この記事で、「うつ病予防にブロッコリーをたくさん食べよう!」と思ってしまう人が発生しないことを祈るばかりです。
一般論として、上記のような「健康情報」の判断の仕方は、「検証!がんと健康食品^健康情報の見分け方ー(河出書房新社)」(坪野吉孝先生)がお勧めです。
https://www.amazon.co.jp/%E6%A4%9C%E8%A8%BC-%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%A8%E5%81%A5%E5%BA%B7%E9%A3%9F%E5%93%81-%E5%9D%AA%E9%87%8E-%E5%90%89%E5%AD%9D/dp/4309251978
で、今、本は手元にないけど、そのノウハウのポイントを知りたい人は、以下のページをご覧ください。
http://dobashin.exblog.jp/20744661/
特に重要な図は以下。
http://dobashin.exblog.jp/iv/detail/?s=20744661&i=201501%2F18%2F56%2Fa0119856_1236867.png
上記の図に当てはめれば、今回の記事の判断はとても簡単ですね。
ヒトを対象にしている研究ではないので、この記事でご自身の行動を変えてしまうのは性急すぎといえるでしょう。
ちなみに今回の記事に
「東北大学の山本雅之教授や食品メーカー「カゴメ」の協力を得てマウス実験を重ね、先月、研究成果を発表した。」
と書いてあります。
調べてみると、カゴメは、ブロッコリーのサプリメントを販売されているようですね。
http://shop.kagome.co.jp/lineup_supple/broccoli_supple/
これは「利益相反(COI)」の懸念がありますね。
https://square.umin.ac.jp/endocrine/hottopics/coi-index.html
別に私はメーカーからお金をもらうことを100%否定しているわけではありませんが、研究の結果を解釈するときに十分留意する必要があるとは思います。
健康情報の読み解き方については、以前にも書いたことがあるので、興味ある方はこちらもご覧ください。
http://healthnudge.jp/4469
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