オメガ3脂肪酸で致死的な心臓発作リスクが低減か

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魚などのオメガ3脂肪酸を豊富に含む食品を日常的に摂取していると、致死的な心疾患のリスクが低減する可能性があるとの研究結果が、「JAMA Internal Medicine」オンライン版に6月27日掲載された。米タフツ大学(ボストン)フリードマン栄養科学政策学部長のDariush Mozaffarian氏らの研究。

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今村文昭

ケンブリッジ大学医学部 MRC疫学ユニット

オメガ3脂肪酸とは、一般的には魚油に多いと知られている脂質です。またナッツや種(たね)の油分にも多いことが知られています。この記事にもあるよう亜麻仁油にも多いです。

この記事を生んだ研究はJAMA Internal Medicineという医学雑誌の論文で、記事の最下部にリンクが貼られています。ずらりと並ぶ著者の2番目は私なのでコメントしたいと思います。

この記事は、論文のURLと、その論文の記事をニュースとして掲載したサイトのURLを貼っています。その最低限のルールが守られているのはよいと思います。ただこの日本語の記事は、もとの英文を訳した単純なものですが、日本人を読者にしていることも考えて少しは工夫してほしいですね。たとえば16カ国の共同研究とありますが日本は参加していない点、しかし魚の摂取と心疾患に関する研究が日本にもある点に触れるなど。 
 
この記事にも元の英文にもある問題に触れたいと思います。それは「心疾患を患うリスクが10%低かった」という表記です。この10%低いというのは、オメガ3脂肪酸の1グラムの差を考えたのでしょうか。それとも1マイクログラムでしょうか。それが書かれていないので、10%という数字には全く意味がありません。10%という数字の解釈は千差万別で、誤解を生む可能性もあります。ですので望ましい表現ではありません。

実際にこの研究では、主に欧米諸国でオメガ3脂肪酸の摂取が低いであろう人(低い人トップ20%)と摂取量高いであろう人(高い人トップ20%)とを比較すると、25%ほどのリスクの違いがあると示しました。その比較する「幅」を小さく考えると、「10%」という数字が得られます。

ということで比較の仕方によって数字が大きく変化します。予防医学上では、オメガ3脂肪酸の数値が低い人が、可能な限り高くしたらどうなるかという点に意義があるので、その比較を明確にし25%という数字を公表した方が相応しいです。(これは私たち著者側が明確にすべきだったことで、著者側の問題とも言えます。)また、10%といっても心疾患を患い得る人が日本でも何千万人いることに触れると印象も変わってきます。

こうした数字の意味を正確に簡潔に伝えるのは大変です。それでも数字を引用するなら、解釈の仕方に注釈をつけたりするのが望ましいです。しっかり意味を解釈しようと思っても、その情報にたどり着けないのはよくないということですね。

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この記事へのコメント

  • 「数値」の解釈や比較は、結局はアバウトのような感じがします。常食としての魚食は牛などの肉食よりも健康に良い傾向があるということでしょう。どちらを好んで、日常的によく食べているか、の長年の違いが結果に表れたのでは・・・。

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